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主な目の病気

花粉症

●アレルギーとは
人間の体は、異物が入ると、それを排除しようとする機能があります。
細菌やウイルスなどの異物(=抗原)に対して、体内で抗原に対する抗体を作ります。
外部からの抗原と自分を守ろうとする抗体が結合(反応)して、抗原の動きを止め、無毒化する免疫機能の反応を抗原抗体反応といいます。
体内でこの免疫機能が過度に反応し、害の無いものまで排除しようと働いてしまうのがアレルギーです。
花粉=抗原となるアレルギーの総称を花粉症といいます。
●アレルギーになるまで

体のなかに異物(花粉等)が入ってくる。



体のなかに異物(花粉等)が入ってくる。

異物と認識されると、抗原に対抗するため、IgE(免疫グロブリンE)が産生される。



異物と認識されると、抗原に対抗するため、IgE(免疫グロブリンE)が産生される。



体内の肥満細胞表面には、IgE受容体があり、IgEはそこに結合する。
産生されるIgEの量が、ある一定量を越えるとアレルギー反応を起こすと考えられています。



肥満細胞表面に結合したIgEに抗原が結合すると、細胞が活性化され、細胞の中に含まれているヒスタミンなどの化学伝達物質が放出される。



ヒスタミンなどの化学伝達物質により、脳へ情報が伝わると、かゆみ、鼻水、くしゃみ等のアレルギー症状を起こす。

スギ花粉 スギ花粉の飛散

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●アレルギー性結膜炎とは

結膜とは瞼の裏、眼の白目の部分です。結膜炎は結膜が炎症を起こし、目のかゆみや腫れ、充血を伴った症状を示します。 アレルギー性結膜炎とは、上で説明した免疫機能の過剰反応によって引き起こされる結膜炎の事です。

眼瞼結膜の発赤 眼瞼結膜の発赤
眼瞼結膜の発赤
結膜の充血 結膜に浮腫が認められる(写真は薬品によりわかりやすくなっている)
結膜の充血 結膜に浮腫が認められる(写真は薬品によりわかりやすくなっている)

通年性と季節性

通年性
季節を問わず、年間を通じて病状が発現する。抗原はハウスダストやペットの毛など。 季節性
症状の発現が季節性のもの。花粉症がこれに分類されます。花粉の時期が過ぎれば、自然に治ります。花粉症の原因植物についてはこちらをどうぞ

治療

アレルギーの症状のもとになる、ヒスタミンを抑えるため、抗アレルギー点眼薬を用います。季節性のアレルギーの場合は、症状のでる数週間前から使用すると効果的です。症状が重い場合は、ステロイド点眼薬を用いる事もあります。
アレルギー性結膜炎の治療では、上記のような投薬のほかに、抗原を寄せ付けないようにする事も重要です。
抗アレルギー剤
・メディエーター遊離抑制薬:
肥満細胞に働き、ヒスタミンなどの化学伝達物質の遊離を抑制します。 (インタール・アレギザール・リザベン・パタノール)
・ヒスタミンH1-措抗薬:
ヒスタミンとH1受容体の結合を阻害し、結合によっておこるかゆみなどの作用を抑制する、抗ヒスタミン作用をもっています。
(ザジデン・リボスチン)
・ロイコトリエン拮抗薬:
ロイコトリエン(化学伝達物質のひとつ)の遊離を抑制します。
(ゼペリン・アイビナール)
ステロイド点眼剤
ステロイドがもつ抗炎症作用により炎症をとる作用があり、症状の強い場合に用いられます。副作用として眼圧の上昇や白内障、緑内障のおそれがあるので、専門医より慎重に処方されます。
(フルメトロン・リンデロン等)

アレルギーと寄生虫

寄生虫の感染率の低下とアレルギーの増加に相関関係を見出し、寄生虫感染が減少したことで、アレルギーが増加したのではないかという説があります。
実際に、日本で寄生虫が減少してきた時期と、花粉症が増えはじめた時期は一致しています。確かに当院でも30年前はアレルギー性結膜炎の患者様はほとんどいらっしゃいませんでした。
花粉に対して作られる抗体(IgE)と寄生虫に対して作られるIgEは非常によく似ています。上述したように、肥満細胞上にはIgE受容体があり、IgEは肥満細胞に結合しますが、、寄生虫に対して作られるIgEも肥満細胞に結合します。
異なるのは、寄生虫に対して作られるIgEは花粉に対して反応しないという事です。寄生虫に対するIgEが、花粉に対するIgEより先に肥満細胞に結合してしまうので、花粉アレルギーが発生しにくい、と考えられているようです。しかし、アレルギーは寄生虫感染によってさらに悪化するという研究結果もあり、未だ仮説の域を脱していません。
人類がアレルギーを克服するには、まだまだ時間がかかりそうです。それまでは、この国民病と折り合いをつけて、付き合っていくことになりそうです。

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