●緑内障とは
角膜と虹彩のあいだと虹彩と水晶体のあいだには、透明の房水と呼ばれる液体で満たされています。この房水の産生と排出のバランスが崩れると眼球内の圧力(眼圧)が上昇します。
緑内障とは、この眼圧が高くなる病気です。視神経が眼圧が高くなるなどの原因で損傷を受け、治療せずにそのまま放置しておくと、やがて失明してしまうこともあります。
失明原因の第2位であり、40歳以上の緑内障有病率は5.78%と海外に比べても極めて高い数値です。全国で緑内障患者は200万人と推定され、その約80%は治療を受けていないといわれています。
●緑内障の有病率
○40歳以上で5.8%
○70歳以上で13.1%
岐阜県多治見市の40歳以上の住民より無作為に抽出した4,000人を対象とした
調査では、多治見市全体の緑内障有病率は5.8%であり、開放隅角緑内障は
3.9%、そのうちの約9割が正常眼圧緑内障でした。
このデータは、直接の比較は難しいですが、海外の報告と比べ、黒人のデータよりは低率ですが、白人のデータよりは大きい数字となっています。
(出典:多治見スタディ)
●緑内障の原因と種類
なぜ、眼圧が上昇するのでしょうか。緑内障はその原因によっていくつかのタイプに分類されます。
閉塞隅角緑内障
激しい眼痛や頭痛、腹痛、吐き気や嘔吐などの症状とともに突然襲ってくる急性の緑内障です。 これは房水の排出口(隅角)が塞がれてしまい、眼圧が急激に高くなってしまうため起こります。
このタイプの緑内障の発症に伴い頭痛などが起きると、眼科の病気ではなくて内科の病気と間違えられやすく、治療が遅れて失明してしまうケースもあります。
原発性開放隅角緑内障
房水の排出口(隅角)は開いていますが、排水路(線維柱帯、シュレム管)が詰まってしまい、房水がうまく流れなくなるために、眼圧が高くなります。初期はほとんど自覚症状がありませんが、少しずつ網膜や視神経などを侵していきます。
正常眼圧緑内障
房水の排出口が塞がっておらず、眼圧も正常であるにもかかわらず、視神経が傷害を受けている、という緑内障です。自覚症状もありません。現在もっとも多いタイプです。
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●検査方法
視野変化が起きているか、自覚症状を確かめる検査。
| ●動的視野検査 |
| ・ゴールドマン動的視野測定 |
| ●静的視野検査 |
通常のホワイトオンホワイト静的視野測定に加えて、早期緑内障の発見に役立つ
・ブルーオンイエロー静的視野測定
・フリッカー静的視野測定
を行っております。
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| ●眼圧測定 |
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眼圧が高い場合に、隅角の状態を調べる検査。隅角が広ければ開放隅角緑内障、狭ければ閉塞隅角緑内障です。
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| ●隅角検査 |
当院では、HRTIIという検査機器を使用しています。 正常な眼圧でも視神経乳頭が陥凹している場合がありますが、この機器では視神経乳頭の陥凹を早期に発見することができます。 視神経乳頭の変化は視野変化よりも先に現れるので、緑内障の早期発見に役立ちます。
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| 正常な視神経乳頭 |
陥凹した視神経乳頭 |
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●治療方法
治療は、眼圧を下げ視野障害の進行をくいとめるようにします。
| ●薬物による治療 |
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薬物治療では、点眼薬と内服薬による方法があります。点眼薬では一日1回~数回の点眼を行って様子をみて、場合によっては内服薬を使用します。
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| ●レーザー光線治療 |
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レーザーを照射して、房水の循環・排出をスムーズにし、眼圧の上昇を抑えます。緑内障の病状によってレーザー治療の方法(レーザーの照射場所や手技)が異なります。いずれも眼球を切開しないので、比較的短時間で処置が終了しますが、緑内障のタイプによってはレーザーによる治療が行えないこともあります。
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| ●手術 |
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レーザー光線治療で効果が得られない場合手術による治療を行います。手術では、人工的な房水の通り道をつくることで、眼圧の調整をおこないます。
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●緑内障の予防
緑内障が進行し、視神経に影響が及んだ場合、損害を受けた視神経は、治療をしても元には戻りません。現在の治療は、視野狭窄の進行を遅らせる治療で、根本的に視野を回復させる治療法は現在のところありません。視神経が損害をうける前の早期発見・早期治療が重要となります。
緑内障は、病状が進行するまで自覚症状があまりありません。40歳を過ぎたころから、年に1度は眼圧測定や視野検査を受ける事が大切です。
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