Clareon PanOptix(クラレオンパンオプティクス)
Clareon PanOptix(クラレオンパンオプティクス)は、アメリカのAlcon(アルコン)社の3焦点の多焦点眼内レンズで、2019年に発売したAcrySof IQ PanOptix(アクリソフアイキューパンオプティクス)を進化させた製品です。近方から遠方まで優れた見え方はそのままに、アルコンの最新の眼内レンズ素材「Clareon(クラレオン)」の長期にわたる高い透明性や独自のエッジデザインの採用による、手術後のエッジグレアの軽減を実現しています。
スカイビル眼科では選定療養の対象となる多焦点眼内レンズです。

Clareon PanOptixの特徴
光学設計
3焦点構造
遠方(∞)、中間(60cm)、近方(40cm)に焦点を持ち、幅広い距離で快適な視界を提供します。他の多焦点眼内レンズの中間の距離が80㎝であるのに対して、PanOptixは60㎝に焦点を持ちます。一般にパソコン作業をする際の距離は60㎝と言われている為、他の多焦点レンズに比べパソコン作業を多くされる方に適しています。

ENLIGHTEN™光学テクノロジー
ENLIGHTEN™光学テクノロジーにより、中間が60㎝にピントのピークがあるため、40~80cmの連続した焦点距離の見え方を向上させ、より快適な見え方を実現しています。
光エネルギー配分
多焦点眼内レンズでは、目に入ってきた100%の光を、遠方、中間、近方に振り分けるため、光エネルギーのロスが発生しています。2焦点眼内レンズの場合は、遠方に41%、近方に41%が配分され、残りの18%の光エネルギーがロスしています。さらに焦点距離数が増えると光エネルギーのロスが増える傾向にあります。PanOptixは独自のレンズ構造より高い光エネルギー利用率を実現し、3焦点眼内レンズでありながら光の損失率が約12%と低く、コントラスト感度を良好に保っています。

素材と構造
Clareon素材
アルコンにおける最新の眼内レンズ素材「Clareon」の採用により、レンズの高い透明性を実現しています。手術後に発生する可能性がある、レンズ内部に発生する水泡(グリスニング)やレンズ表面に発生するsub-surface nano glistening (SSNG)と呼ばれる微細な水滴を抑制し、手術後9年後も手術直後と同等の透明性を維持できることが、治験実施症例によって示されています。
独自のエッジデザイン
独自のエッジデザインにより、白内障手術後に起こる、光が反射して大きな光輪や半輪が見える症状(エッジグレア)を低減し、夜間の視界を改善しています。
夜間のハロー・グレアが少なめ
多焦点眼内レンズを挿入した場合、夜間に光が散乱して見えるハローや、光が長く伸びてまぶしく見えたりするグレアといった異常光視症が、一般的な多焦点眼内レンズと比べ抑えられています。
詳しくはアルコン社の製品紹介ページをご覧ください。