閃輝暗点とは

閃輝暗点(せんきあんてん、閃輝性暗点)は、突然視界にギザギザした稲妻のような光が現れ、その後徐々に広がり、視界の一部が見えにくくなる現象です。

症状は通常10~20分ほどで治まりますが、多くの場合、その後に片頭痛を伴います。片頭痛の程度は人によって異なり、軽い頭痛から吐き気や嘔吐を伴う強い症状まで様々です。片頭痛は通常1日以内に収まりますが、2日程度続く場合もあります。

英語名:Migraine aura(片頭痛オーラ)

閃輝暗点は歴史的な文豪である芥川龍之介も悩まされており、彼の作品『歯車』には、「たえず回転する半透明の歯車」といった、閃輝暗点を連想させる描写が登場することで知られています。

ギザギザした稲妻のような光、視界の一部が見えにくくなる現象

閃輝暗点が見える仕組み

閃輝暗点が起こるメカニズムは、脳内の血流とセロトニンという物質が大きく関係しています。

セロトニン濃度の急上昇

脳内でセロトニンが急激に増加すると、血管が収縮し、一時的に血流が減少します。
これにより、大脳皮質の機能が低下し、閃輝暗点の視覚症状が現れます。

セロトニン濃度の低下

セロトニン濃度が低下すると、収縮していた血管が再び拡張します。
この血管の拡張が三叉神経を刺激し、片頭痛を引き起こすと考えられています。

閃輝暗点を引き起こす誘因

以下の要因が閃輝暗点を誘発するとされています。 

ストレスや寝不足

心身の疲労がトリガーになることが多いです。 

嗜好品

血管収縮作用のある喫煙、コーヒー、アルコールが原因となることがあります。

生活習慣の乱れ

不規則な食事や過度の疲労も影響する可能性があります。

閃輝暗点の治療と対処法

現時点で、閃輝暗点そのものを治療する特効薬は存在しません。
しかし、片頭痛の治療や予防を行うことで症状を軽減できます。

  • 予防薬:塩酸ロメリジン
  • 発作時の薬:イミグランなどのトリプタン製剤

発作時のセルフケア

安静を保つ

症状が出たら無理をせず、暗い静かな場所で目を閉じて休みましょう。

水分補給を行う

脱水は症状を悪化させる可能性があります。

原因となる要因を避ける

食事や生活習慣を見直し、トリガーを特定することが重要です。

閃輝暗点を予防するには?

規則正しい生活習慣を心がける

十分な睡眠と栄養バランスの取れた食事を意識しましょう。

ストレス管理を徹底する

リラクゼーションや軽い運動はストレスの軽減に役立ちます。

誘因を把握する

自分の発症パターンを記録し、避けられる要因を特定してください。

解説医師

院長・眼科専門医

秦 誠一郎

専門分野

水晶体・網膜・硝子体手術・特殊コンタクトレンズ

略歴

平成2年3月:東邦大学卒業
平成7年8月:眼科専門医取得
平成23年12月:スカイビル眼科医院院長