目の痛みや発疹が出たら「72時間以内」に眼科へ

「顔の片側だけにピリピリとした痛みがある」「まぶたにおできや水ぶくれができた」 もしこのような症状があれば、それは「眼部帯状疱疹(がんぶたいじょうほうしん)」の可能性があります。

帯状疱疹が目の周りに現れると、単なる皮膚の病気にとどまらず、最悪の場合は失明につながる深刻な合併症を引き起こすことがあります。本記事では、眼部帯状疱疹の症状やリスク、そして早期治療が不可欠な理由について詳しく解説します。

帯状疱疹とは?なぜ「目」に症状が出るのか

帯状疱疹は、子供の頃にかかった「水ぼうそう(水痘)」のウイルスが原因で起こります。

水ぼうそうが治った後も、ウイルスは体内の神経節に一生住み着いています。普段は免疫力によって抑えられていますが、加齢、疲労、ストレス、病気などで抵抗力が落ちた際にウイルスが再び活動を始め、神経に沿って皮膚に炎症を起こします。

これが「目の神経(三叉神経の第1枝)」で起こったものを、眼部帯状疱疹と呼びます。

症状が出る場所の特徴

眼部帯状疱疹の主な症状と進行

眼部帯状疱疹は、多くの場合「痛み」から始まり、その後に「発疹」が現れます。

  1. 予兆(痛み): 発疹が出る数日前から、顔の片側にチクチク、ピリピリとした痛みや違和感が生じます。
  2. 皮膚症状: 皮膚が赤くなり、小さな水ぶくれ(水疱)が帯状に現れます。
  3. 目の異常: 皮膚の症状と前後して、目の充血や痛み、かすみを感じるようになります。

⚠️ 鼻の頭に発疹が出たら要注意(ハッチンソン兆候)

鼻の頭や側面に水ぶくれができる場合は、ウイルスが目の奥深くまで影響を及ぼしている可能性が非常に高く、重い眼合併症のリスクが高まります。

放っておくと怖い「眼合併症」のリスク

帯状疱疹のウイルスは、目の中で様々な炎症を引き起こします。これらは見た目だけでは判断できず、眼科での専門的な検査が必要です。

当院では緑内障や網膜疾患の診断・治療にも力を入れており、先進的な検査機器を用いて目の中に潜む炎症をいち早く察知します。皮膚の治療だけでなく、大切な視機能を守るための精密な管理を行います。

治療のポイント:時間との勝負です

帯状疱疹の治療において最も重要なのは、「発症から72時間(3日)以内に抗ウイルス薬を開始すること」です。

1. 抗ウイルス薬の全身投与(内服)

ウイルスの増殖を抑える飲み薬を処方します。早期に開始するほど、皮膚の治りが早まり、後遺症である「帯状疱疹後神経痛(長く続く痛み)」のリスクを減らすことができます。

2. 眼科的治療(点眼・軟膏)

3. 安静と休養

帯状疱疹は「体の免疫が落ちている」というサインです。薬物療法と並行して、十分な睡眠と栄養をとり、心身ともに安静にすることが回復への近道です。

治療後の注意点:長引く痛みについて

皮膚がきれいに治った後も、数ヶ月から数年にわたって神経痛(帯状疱疹後神経痛)が残ることがあります。特に高齢の方は痛みが残りやすい傾向にあります。 痛みが激しい場合は、ペインクリニック等の専門診療科と連携して治療を行う必要があります。

顔の片側の「痛み」と「赤み」はすぐに眼科へ

眼部帯状疱疹は単なる「肌荒れ」ではありません。眼科医による適切な処置が遅れると、一生残る視力障害や痛みに繋がる恐れがあります。

「皮膚科か眼科か迷う」という場合でも、目に症状がある、あるいは目の周りに発疹がある場合は、まず眼科を受診されることを強くお勧めします。

当院では、年間1500件以上の手術実績を持つ確かな技術と、精密な検査機器を備え、緊急性の高い疾患にも迅速に対応いたします。少しでも違和感があれば、迷わずご相談ください。

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解説医師

院長・眼科専門医

秦 誠一郎

専門分野

水晶体・網膜・硝子体手術・特殊コンタクトレンズ

略歴

平成2年3月:東邦大学卒業
平成7年8月:眼科専門医取得
平成23年12月:スカイビル眼科医院院長